キャビテーションとは？仕組みについて解説

キャビテーションは、エステサロンなどで提供される「切らずにできる施術」の一つです。脂肪吸引などの従来の痩身方法とは異なり、超音波によるアプローチで行われます。エステサロンを経営される方は、キャビテーションの仕組み、どのような体質の方にどのような方法で活用した方がよいのかなどを事前に理解し、導入を検討してみてください。

今回の記事では、そんなキャビテーションについて解説します。注意点など詳しく説明しているので、キャビテーションが気になる方は参考にしてください。

キャビテーションとは？

まずは、キャビテーションの仕組みや効果の概要から解説します。

キャビテーションの基本的な仕組み

キャビテーションとは「空洞現象」と呼ばれる、液体の運動によって圧力が低くなった部分に気泡が生じる現象を利用した施術の一つです。

施術ではキャビテーション専用の機器を使用し、脂肪やセルライトが気になる部分に機器をあてることで体内に超音波を流します。超音波による振動で体内の脂肪細胞にアプローチする仕組みです。医療行為にはあたらないため、エステサロンなどで施術が提供できます。

キャビテーション機器で行えるのは脂肪細胞へのアプローチのみとなるため、その後はマッサージなどを行って、血流やリンパの流れをケアします。こうした施術を繰り返すことで、理想の体づくりを目指していきます。

超音波技術と期待できる効果

キャビテーションは、超音波技術を利用した施術で、手術や吸引などを伴わず、メスや注射も必要としません。そのため「切らずにできる施術」「痛みの少ない施術」として注目されています。

また、専用の機器をあてることで超音波を流す仕組みのため、脂肪が気になる部分へとピンポイントでアプローチできるのも特徴です。

痩身エステではキャビテーションのほかに、リフトアップや代謝の促進が期待できる「HIFU」などにも超音波技術が活用されています。また、美肌を目指した施術など、さまざまな美容施術にも幅広く活かされている技術です。

キャビテーションの期待できる効果

具体的に、キャビテーションにどんな効果が期待できるのかを解説していきます。

セルライトの改善

セルライトとは、脂肪や老廃物が凝り固まってできる塊のことです。主に二の腕や太ももにできやすく、血流やリンパの流れを悪化させます。また、増大すると皮膚のハリやツヤまで失われ、ぼこぼことした見た目が目立つようになってしまいます。

脂肪や老廃物が凝り固まったセルライトは、通常の脂肪よりも燃焼しにくい状態です。部分的についた脂肪でもあることから、食事制限や運動などの一般的なダイエットによる自力での解消が難しいと言われています。

そんなセルライトにもアプローチできるのが、キャビテーションのメリットです。超音波によって肌の深いところにある脂肪細胞にアプローチすることで、凝り固まったセルライトの解消も期待できます。キャビテーションは、見た目が目立つセルライトにお悩みの場合にも向いている施術です。

血流やリンパの流れのケア

脂肪細胞や老廃物などにアプローチすることで、それまで滞っていた血流やリンパの流れの改善が期待できるのもキャビテーションのメリットです。特にセルライトが発生している場合、凝り固まった脂肪と老廃物が、体全体の血流を大きく滞らせていることも考えられます。

キャビテーションにより血流やリンパの流れがよくなると、むくみや冷え性、肩こりなど、他のお悩みの解消も期待できるでしょう。

キャビテーションの施術の特徴

キャビテーションの施術の特徴について解説します。

キャビテーションの特徴は、体の気になる箇所に細かくアプローチできる点です。

お腹、二の腕、太もも、お尻などは目立ちやすい部分でありながら、脂肪がつきやすい部分でもあります。また、自力でのダイエットでは部分的に脂肪が落とせなかったり、痩せたくない部分まで脂肪が落ちてしまったりと、コントロールが難しいです。

こうした部分的な脂肪やセルライトに対してお悩みの場合は特に、キャビテーションが向いています。

また、超音波技術を活用しているキャビテーションは、メスや注射を使用しません。そのため、基本的に施術中には痛みがほとんどないといわれています。

キャビテーションの効果を高めるために行われる施術後のマッサージなどで痛みを感じることがあるかもしれませんが、超音波による痛みはほとんど感じないでしょう。体にも跡が残りにくく、安全性のある施術といわれています。

しかし、安全性の高い機器を使わなかったり、正しい施術方法で行っていなかったりする場合は、思わぬトラブルにつながってしまう可能性もあります

キャビテーションの効果を最大限に引き出すための方法

ここからは、キャビテーションの効果を最大限に引き出すための方法についてご紹介します。

適切な施術回数と期間を守る

キャビテーションは、1回の施術で効果を感じられる方もいるものの、施術後に何もしなければ徐々に元に戻っていくことも少なくありません。

効果の持続を目指すためには、ある程度継続的に施術を受けたりする必要があります。長く続けていくことで、徐々に理想の体に近づいている実感を得られるでしょう。

また、キャビテーションは比較的短いスパンで受けられる施術です。即効性を求める場合は週1〜2回程度を目安に施術をするのがよいでしょう。あまりにも施術間隔が短いと、後ほど解説する副作用によって体に負担がかかってしまう場合もあります。

キャビテーション後のケアを意識する

キャビテーションはあくまで、脂肪細胞や老廃物の分解のサポートを目的としています。施術効果をさらに高めるためには、脂肪細胞や老廃物の排出を促していくことが重要です。そのため、キャビテーション後に以下のようなことを行うと、効果が高められるといわれています。

• マッサージやハンドトリートメントで排出を促す
• 有酸素運動や筋トレで代謝を高める
• 積極的に水分摂取して代謝を促す

エステサロンでは基本的に、キャビテーションとマッサージ・ハンドトリートメントをセットにしたメニューが展開される場合がほとんどです。サロンによっては代謝アップをサポートするマシンを使用している場合もあります。また、運動や水分摂取を通して代謝を高める方法も有効です。

なお、キャビテーションを用いた施術直後の食事は避け、しばらく脂質・糖質の高い食事を控えるといった対策が必要になってきます。

キャビテーションの注意点と副作用

キャビテーションの施術に関して、知っておきたい注意点や副作用について解説します。

キャビテーションのリスクと対策

基本的に、キャビテーションは副作用やリスクの少ない施術です。しかし「施術間隔が短すぎる」など、やり方によっては体に負担をかけてしまいます。施術を行う場合は、リスクやその対策についても事前に十分な理解が必要です。

肝臓、胃腸に負担がかかることがある

キャビテーションによる施術は、超音波によって脂肪細胞や老廃物の分解をサポートする仕組みです。そのため、頻繁に行うと細胞を分解する肝臓や、老廃物の排出を行う胃腸に負担をかけてしまうことがあります。そのため、肝機能や胃腸に異常や心配のある人は、キャビテーションが受けられない場合があります。

特に異常を抱えていない人でも、毎日などの高頻度で施術を受けることは避ける必要があり、4日〜一週間程度の間隔を開けなければいけません。また、胃腸への負担を避けるために、施術前後2時間ほどの食事を避けるようにします。

血液の状態が一時的に悪くなる場合がある

キャビテーションによって一時的に血液の状態が悪くなることも考えられます。そのため、心臓疾患を持つ人、血栓症リスクを持つ人などはキャビテーションの施術が受けられません。

特に異常を抱えていない人も、血液の状態を考え、施術後はしばらく糖質・脂質などの多い食べ物は避けてもらった方がいいでしょう。

骨伝導音が耳に残る

キャビテーションは超音波を使った施術のため、骨に当たった際に「キーン」という金属音のような骨伝導音が聞こえる場合があります。金属音などが苦手な人や、頭痛や耳鳴りが気になる人は、施術中や施術後に影響があるかもしれません。

皮膚がたるむ場合がある

キャビテーション後、施術により場合によっては皮膚がたるんでしまうことがあります。体が引き締まる他の施術を併用したり、筋トレや有酸素運動に取り組んだりして、予防・改善を試みるとよいでしょう。

施術後に期待できる効果

キャビテーションは、「部分的に体型が気になっている」「セルライトをケアしたい」といった要望を持つ方に向いています。

具体的には「結婚式や夏に向け、体を整えたい」といった要望を持つ方には特に向いているでしょう。

注意しておきたいのが、効果に個人差がある点です。1回の施術で効果を感じられる場合もありますが、何度か繰り返すうちに徐々に変化していく場合もあります。「脂肪をすばやく落としたい」といった希望を持つ方は、キャビテーションを行っても、すぐに期待通りの結果が得られないかもしれません。

しかし、キャビテーションを継続的に行うことで血流やリンパの流れをケアし、体全体への効果が期待できる場合もあります。また、有酸素運動や筋トレを日常的に取り入れたり、栄養に気をつかった食生活を送ったりすることで、さらにキャビテーションの効果を高め、体質の改善につながることも期待できます。

まとめ - キャビテーションの施術効果や注意点を理解しよう

キャビテーションは、超音波効果を使った「メスを使わない・痛みの少ない施術 」として注目を集めています。その仕組みや具体的な効果、注意点も含めてしっかりと把握しておきましょう。キャビテーションに興味があるエステサロンの方は、この記事の情報を参考にしながら検討してみてください。

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